加藤 聡一 騎手(名古屋)
2024年04月04日
2023年は名古屋リーディング第2位、東海リーディング第4位の好成績を挙げた加藤聡一騎手。2016年のデビューから順調に勝ち星を重ね、今や東海を代表するジョッキーの一人に成長しました。
今年に入ってすでに重賞2勝と、昨年に引き続き好調ですね。
ありがとうございます。たくさんいい馬に乗せていただいているお陰です。重賞に関しては、スティールアクターがとても強いレースをしてくれて、頑張ってくれている馬にも、関係者の方々にも感謝の気持ちでいっぱいです。
スプリングカップ(2月15日・名古屋1700m)も強かったですが、ジュニアグローリー(3月7日・笠松1400m)ではさらに強い勝ち方でした。
もともと素質の高い馬ですが、1戦ごとにどんどん強くなってくれて、こちらが思っていた以上のパフォーマンスを見せてくれています。先行しても控えても競馬ができるというのは大きな武器ですし、この馬と一緒に自分も成長していけたら嬉しいです。とにかく無事に、順調に進んで欲しいです。
名古屋・スプリングカップをスティールアクターで勝利
昨年の名古屋リーディング第2位というのは、自信になったのではないですか?
数字の上では岡部(誠)さんの次ですけど、技術的にはまだまだ課題があるので、もっと上手くなって勝つのが当たり前だと思ってもらえる騎手になりたいです。岡部さんや吉原(寛人)さん、森(泰斗)さんのような方は、1番人気馬に乗って、当たり前のように勝たせられるじゃないですか。若い頃はいかにそういう馬を負かすか、人気薄でどう勝つかということを必死に考えてきましたが、昨年くらいから意識が変わってきて、人気の馬に乗せてもらった時に結果を出す、というところに重きを置いています。もちろん人気薄でいかに勝つか、上位に持ってくるかというところも大事にしていますが、勝たせるのが当たり前の立場になっていかないといけないと思っています。
意識されている内容が相当ハイレベルですね。
昨年は151勝させていただいたんですけど、2着(137回)3着(125回)の数字を見ると、もう少し違う乗り方をしていたら、あと10勝や20勝はできたのではないかと。人気馬である程度は結果が出せた面もありますけど、客観的に見て岡部さんや丸野(勝虎)さん、今井(貴大)さんや柿原(翔)さんのような安定感はまだ自分にはないですよね。どうしても勝ちたい気持ちが勝ってしまう時があるので、その気持ちをどのくらい抑えられるかが勝負だと思います。
昨年あたりから意識が変わってきたというのは、何か理由があるのでしょうか。
いろいろな要素はありますけど、やはり競馬場の移転は大きいと思います。今は馬場の変化が大きいですし、1日1日しっかりと取り組まないと結果が出ないんですよね。リーディング上位に食い込ませていただく中で、今まで以上に調教から1頭1頭としっかり向き合って考えるようになりました。
スティールアクターでは笠松・ジュニアグローリーも勝利
名古屋は塚本征吾騎手や細川智史騎手など、若手の活躍も目立ちますね。
ここ何年か毎年のように新人騎手がデビューして、みんなそれぞれ一生懸命頑張っていますから、自分にとってもすごく刺激になります。後輩たちに負けていられないという気持ちと、岡部さんや丸野さんといったベテラン勢になんとか近づきたいという気持ちもあって、すごくいい環境で騎乗させていただいています。
他に意識している方はいますか?
たくさんいますね。JRAの方とも話をしますし、同期の保園(翔也)や岡村(健司)とも話します。笠松リーディングの(渡邊)竜也とは公私ともに仲良くしているんですけど、自分とは騎乗スタイルや性格的なタイプが真逆で、とても刺激をもらう存在ですね。彼の方が1期後輩なので、先に1000勝したいという気持ちはありますが、向こうはリーディングで勢いもすごいですから。負けていられないという気持ちで頑張ります。
では、オッズパーク会員の方々にメッセージをお願いします。
いつも名古屋競馬を応援していただき、ありがとうございます。名古屋は元気のいい若手もたくさんいますし、技術力の高いベテラン勢も健在です。その中で自分はもっと上に行かないといけないと思っているので、それぞれが刺激し合って、切磋琢磨することで名古屋競馬を盛り上げていきたいです。
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※インタビュー / 赤見千尋 (写真:愛知県競馬組合/岐阜県地方競馬組合)
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