斎藤修の重賞ピックアップ

【7/20盛岡・マーキュリーカップJpnIII】死角が見当たらないスマートファルコン

 過去7年連続でJRA勢に3着までを独占されているという、地方勢にとってはひじょうにきびしいレース。この盛岡2000メートルは、かつてのダービーグランプリも含めて、大きな着差がつくことが多い。ゴール前に坂があり、そこを2度通過しなければならないため、スタミナを要求されるからだろうか。あくまでも想像だが。
 今年は、特に地元岩手の古馬ダート戦線に抜けた馬がない混戦で、他地区からの遠征馬もダートグレードで勝負になるような感じではなく、やはりJRA勢の上位独占は避けられそうもない。唯一、岩手転入2戦目となるクインオブクインがダートグレードでの連対実績があるが、それも牝馬限定戦。牡馬とのダートグレードは4着が最高という成績だ。
 やはりここはダートグレード6連勝中のスマートファルコンに注目が集まる。1400?2000メートルあたりまでの幅広い距離適性に加え、これまでさまざまな競馬場を経験しているだけに死角はなさそうだ。もちろん競馬だから何があるかわからないが、他馬の最近の成績や実績などから考えても、この馬が勝つ可能性はかなり高い。
 相手筆頭には昨年の覇者サカラート。盛岡コースのもうひとつの特徴として、このコースが得意な馬はしつこいくらいに走るということがある。マーキュリーカップJpnIIIでは、過去にスナークレイアースが1勝を含め通算4度の3着以内。クーリンガーも3度の連対。いずれも高齢になってからは近走に好走がない状況での2着や3着だっただけに、JRA勢同士の決着でも穴馬券になった。そう意味では今回、馬券的にはサカラートに期待ということになる。
 アロンダイトの回避により繰り上がったエスケーカントリーは重賞勝ちがないため56キロは有利。いずれにしても馬券はスマートファルコンを中心にJRA勢をどう絞るか。
 ◎スマートファルコン
 ○サカラート
 ▲エスケーカントリー
 △メイショウトウコン
 △マコトスパルビエロ

斎藤修の重賞ピックアップ
NAR『ウェブハロン』、『優駿』、週刊『競馬ブック』、『競馬総合チャンネル』などで地方競馬を中心に記事を執筆。グリーンチャンネル『地・中・海ケイバモード』『地方競馬中継』解説。ドバイ・香港・シンガポール・アメリカなどの競馬にも足を運ぶ。1964年生まれ。
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