斎藤修の重賞ピックアップ

【4/30笠松・オグリキャップ記念】距離実績もあるマイフォルテ

 コロナの影響はあるのだろう、他地区からの遠征が、ともに重賞タイトルがない兵庫のマイフォルテ、船橋のキャッスルクラウンの2頭だけ。昨年は1着1000万円、今年はさらに1200万円に増額されたが、例年に比べるとやや低調なメンバーとなった。
 しばらく勝ち星から遠ざかっていたマイフォルテだが、昨年後半を休養したあと、年明け3連勝のパフォーマンスがすばらしい。昨年まで兵庫の古馬重賞では掲示板すらなかったが、ここ2戦では、古馬重賞で上位争いの経験があるマコトタリスマンを差し切っている。しかも他馬が仕掛けてから一呼吸置いての追い出しで差し切るというレースぶりは、いかにも長距離戦に向いている。今回、逃げ馬不在のメンバー構成だが、場合によってはこの馬が逃げて、後続勢が先に仕掛けるのを待ってから勝負に行くという展開もあるのではないか。
 相手はまだ底を見せていないマコトネネキリマル。古馬一線級との対戦は名古屋大賞典JpnIII(6着)のみだが、その前のA2特別は楽勝、前走マグノリアオープンでは2着だったが、勝ち馬は典型的な人気薄の逃げ切りだった。能力的には間違いなく重賞級。経験の少ない距離に不安はあるが、父マコトスパルビエロは名古屋グランプリJpnIIを勝っているだけに血統的にはこなしてもおかしくない。
 ニューホープは3歳ながら大晦日の東海ゴールドカップを制し、前走マーチカップではゴール前の混戦から抜け出した。ただ、東海ゴールドカップはメンバーに恵まれた感じで、マーチカップは先行勢総崩れの乱ペースという展開に恵まれた。とはいえ1900?2000mのレースぶりを見ていると、距離延長はプラスになりそう。
 船橋のキャッスルクラウンは昨年の東京記念で5着という結果もあるが、それも勝ち馬からは差があり、特にここ3戦は後方まま見せ場なくレースぶりがよくない。
 アリオンダンスはニューホープが制したマーチカップで接戦の3着。前述のとおりの乱ペースで評価は難しい。
 ◎4マイフォルテ
 ○9マコトネネキリマル
 ▲10ニューホープ
 △11キャッスルクラウン
 △6アリオンダンス
 
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NAR『ウェブハロン』、『優駿』、週刊『競馬ブック』、『競馬総合チャンネル』などで地方競馬を中心に記事を執筆。グリーンチャンネル『地・中・海ケイバモード』『地方競馬中継』解説。ドバイ・香港・シンガポール・アメリカなどの競馬にも足を運ぶ。1964年生まれ。
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