斎藤修の重賞ピックアップ

【5/12園田・のじぎく賞】南関東2頭を巡る争い

 グランダム・ジャパン3歳シーズンの第5戦。第1戦の若草賞(名古屋)は高知のアンティキティラが勝ったものの、2戦目の桜花賞(浦和)はともかく、3戦目のル・プランタン賞(佐賀)は川崎のケウが兵庫のニフティスマイルに1馬身1/4差をつけて完勝、4戦目の東海クイーンカップ(名古屋)は南関東のワンツーと、重賞クラスの馬でなくともやはり南関東勢が強い。
 浦和のスターオブケリーは、東海クイーンカップでは直線半ばでグラーツィアにとらえられての2着だったが、淀みのないペースで逃げ、ぴたりとマークしてきた1番人気・地元のアップテンペストが11着に沈んだことを考えれば、むしろよく2着に粘った。今回は地元ニネンビーグミとの先行争いがカギとなりそうだが、過剰に競り合ったりしなければここではスピード上位と見る。
 川崎のケウは、ル・プランタン賞では初めての遠征競馬ながら、スローと見て岡村健司騎手が早めに動く好判断で完勝。地元川崎での3戦は1400メートル戦だったが、そのレースぶりからは中距離でこそ能力を発揮しそう。
 地元勢ではトウケイラオフェンがどうだろう。2歳11月のJRA認定アッパートライではニネンビーグミをクビ差でしりぞけて勝利。それ以来5カ月半ぶりの実戦が中央芝への挑戦で、さすがに大敗となったが、芝のスピード競馬を経験しての上積みに期待する。あとは初めての1700メートルがどうか。
 1月の兵庫クイーンセレクションをハナ差で争ったのがニネンビーグミとニフティスマイル。その後、前者は牡馬相手の菊水賞で6着、後者は前述のとおり佐賀・ル・プランタン賞に遠征してケウの2着。直線追い込んでゴール前迫ったニフティスマイルの可能性を評価して上にとった。
 セトノダイヤモンドは兵庫クイーンセレクションは9着だったが、前走JRA未勝利との条件交流を制して成長を見せた。上位食い込みの可能性も。
 ◎9スターオブケリー
 ○3ケウ
 ▲12トウケイラオフェン
 △5ニフティスマイル
 △8ニネンビーグミ
 △1セトノダイヤモンド
 
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NAR『ウェブハロン』、『優駿』、週刊『競馬ブック』、『競馬総合チャンネル』などで地方競馬を中心に記事を執筆。グリーンチャンネル『地・中・海ケイバモード』『地方競馬中継』解説。ドバイ・香港・シンガポール・アメリカなどの競馬にも足を運ぶ。1964年生まれ。
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