斎藤修の重賞ピックアップ

【11/16名古屋・東海菊花賞】佐賀から連勝狙うアラジンバローズ

 アラジンバローズは中央オープンから兵庫へ移籍し、その初戦として佐賀の鳥栖大賞に遠征。3コーナー過ぎから大井のデュープロセスとの一騎打ちを制した。中央ではあと一歩のところでオープン勝ちには至らなかったが、それでも常に勝ち馬とコンマ数秒という差で好走していた。その鳥栖大賞は佐賀への輸送があって馬体重プラス10キロ。今回はさらに仕上げてくる可能性も期待できる。
 このレース連覇を狙うのが大井のコバルトウィング。条件クラスから連戦連勝だった昨年ほど順調に使われているわけではないが、それでも8月の東京記念トライアルでは、長距離得意のマンガンに半馬身差で2着は評価できる。前走東京記念で見せ場なく最下位に沈んだのが気になるところだが、東京記念トライアルで見せた能力発揮なら勝ち負けまである。前年の鞍上だった吉原寛人騎手が療養中のためか、シルクレーシング&藤田輝信厩舎で佐賀から山口勲騎手という組み合わせはめずらしい。
 デュープロセスは鳥栖大賞でアラジンバローズと一騎打ちとなり、最後は力尽きて1馬身差をつけられたが、3着馬には大差をつけた。中央ではマイル以下を中心に使われていたが、2000メートルにも対応できたことでは新たな可能性を示した。今回さらに100m延長の2100mでどうか。
 佐賀のヒストリーメイカーが中央からの移籍初戦で白鷺賞を制したのは今年2月のこと。地元での活躍もおおいに期待されたものの2着3着で勝ちきれないレースが続き、前走由布岳賞でようやく地元初勝利。むしろ遠征で力を発揮する場面に期待したい。
 北國王冠を逃げ切って連覇したアンタンスルフレ、今年だけで重賞3勝のブリーザフレスカら地元勢が、強力遠征勢を相手にどんな競馬を見せるか。
 ◎12アラジンバローズ
 ◯2コバルトウィング
 ▲10デュープロセス
 △5ヒストリーメイカー
 △9アンタンスルフレ
 △7ブリーザフレスカ
 
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NAR『ウェブハロン』、『優駿』、週刊『競馬ブック』、『競馬総合チャンネル』などで地方競馬を中心に記事を執筆。グリーンチャンネル『地・中・海ケイバモード』『地方競馬中継』解説。ドバイ・香港・シンガポール・アメリカなどの競馬にも足を運ぶ。1964年生まれ。
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