斎藤修の重賞ピックアップ

【12/1ばんえいオークス】軸はスマイルカナも相手は難しい

 牡馬相手に2番人気でばんえい菊花賞を制したスマイルカナの能力が抜けている。2月には黒ユリ賞を制し、イレネー記念でも2着だったという実績も十分。ばんえい菊花賞を勝った賞金でB1からA2にクラスが上がった前走はいきなりのA2-1特別で、着順こそ5着だが、障害ひと腰で勝ち馬と8秒3差は善戦といえる内容。他9頭がB3以下というメンバーで、今回その馬たちは前走より35?50kg重い重量となるなか、スマイルカナは前走より15kg軽くなっての定量670kg。ばんえい競馬ゆえ絶対とはいえないものの、よほどのことがなければ負けないのではないか。
 カフカは今シーズン15戦5勝で3着以内を外したのが2回だけで、それも4着。確実に力をつけた。B3に昇級しても、勝ちきれないながら2着4回に3着1回。相手筆頭はこの馬。ただ前走でも道中で抑えがきかず、障害をひと腰で越えられたぶん勝ち馬と差のない2着に持ち込めたものの、折り合いという面で不安はある。
 以下はほとんど差がない。6月以降、9戦して7連対と成長がうかがえるヨシノヒメ。前走B3-1で2着カフカと差のない4着に好走したカツエアリー。近走結果が出ていないものの黒ユリ賞3着のオオネガイキンヒメ。好不調の波が大きいホクショウレディーなど。
 ばんえいオークスは過去10年で、1番人気【4-1-1-4】、2番人気【3-2-1-4】と中心は1、2番人気ではあるものの着外も少なくなく、また9・10番人気も2勝、3着2回の馬券圏内がある。昨年は2→1→3番人気と上位人気での決着だったが、3歳牝馬のレースらしく波乱も期待できる。今年はスマイルカナの軸堅で、能力拮抗のヒモ荒れを期待する。
 ◎7スマイルカナ
 ○8カフカ
 △4ヨシノヒメ
 △2カツエアリー
 △5オオネガイキンヒメ
 △3ホクショウレディー
 
 ばんえいオークスの出走表はこちら

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NAR『ウェブハロン』、『優駿』、週刊『競馬ブック』、『競馬総合チャンネル』などで地方競馬を中心に記事を執筆。グリーンチャンネル『地・中・海ケイバモード』『地方競馬中継』解説。ドバイ・香港・シンガポール・アメリカなどの競馬にも足を運ぶ。1964年生まれ。
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