名古屋
2024年03月28日
重賞連勝中スティールアクターが主役「ネクストスター中日本」(名古屋競馬)
3月28日(木)の名古屋競馬メイン第11レースは「第1回ネクストスター中日本」(3歳、北陸・東海交流、名古屋競馬場1500メートル)。
勢いが増している◎7 スティールアクター(牡、角田輝也厩舎)が主役の座にふさわしい。重賞初挑戦だった1月の新春ペガサスカップはハード日程が影響して3着に失速。しかし立て直した近2走のスプリングカップ、ジュニアグローリーで重賞連勝に成功した。ともにサッと好位を確保し、好手ごたえで早めに先頭に立って押し切る内容。レース運びが上手く、ゴーサインに鋭く反応し、直線では2段加速。完璧な勝利で飾り、力とセンスをアピールした。折り合いにも不安はなく、距離に融通性があり、完成度も高い。前走勝ち時計は優秀で、直前の併せ馬追い切りの動きも抜群。仕上がりに不安がなく、もちろんV最短の存在だ。
ただ逆転候補は多い。同厩舎の実力派○8 ミトノウォリアー(牡、角田輝也厩舎)がその筆頭。デビューから9戦を消化し、連対を外したのが難敵相手のJpnIIのみ。その兵庫ジュニアグランプリもスタートで不利がありながら5着入着を果たしている。気性など課題は残るが東海の第一人者・岡部誠騎手が評価する好素材。2月の笠松・ゴールドジュニアを含め、3連勝中。逆転は十分。
笠松2歳王者の▲3 ワラシベチョウジャ(牝、笹野博司厩舎)はひと叩きされた効果が魅力。前走はスティールアクターに4馬身差の完敗だったが、休養明け3カ月ぶり実戦のうえ、道中で馬込みに入れるなど試すレースをしていた面もあった。セールスポイントの高いスピードから一番距離も合いそうだ。高評価が欠かせない。
人気馬の多くは先行タイプで、流れは差し馬に向く。差し脚鋭い△9 フークピグマリオン(セン、宇都英樹厩舎)からの狙いも十分。差し一手で本質的に1500メートル戦は距離不足も、ゴールドウィング賞を快勝した末脚自慢。速い流れで推移すれば直線一気も。
初の遠征競馬がポイントも、デビューから無傷の4連勝を飾る金沢2歳王者△10 ダヴァンティ(牝、金沢・佐藤茂厩舎)の高い能力も軽視できない。
(文/中部地方競馬記者クラブ)