金沢
2024年04月02日
3連勝中の好調馬2頭による争いか「湖南賞」(金沢競馬)
新年度の金沢競馬は火、水曜日の2日間連続の変則開催で幕が開けます。4月2日(火)が初日で、メインカードは最終第11レースのオッズパーク杯「湖南賞」(B1級準重賞、金沢競馬場1700メートル)になります。昨年までは4月の3週目で行われていた準重賞ですが、今年は開催時期が早まったため、開幕戦からB級で好走を続けている好調馬とA2級で凡走してクラスが下がった降級馬との争いとなりました。なお勝ち馬には5月4日の利家盃(2000メートル)への希望投票優先権が与えられます。
人気になるのはやはり好調馬です。◎1 ウインコマチ(牝4、中川雅之厩舎)は冬休みを挟んで3連勝中と開幕戦から勢いが止まりません。前走のB1級三組(1400メートル)でも、外枠から余裕のある手応えで先手を奪ってペースを握ると、そのまま後続を寄せつけることなく4コーナーを先頭で回り、直線で2馬身半突き放す完勝劇でした。中央未勝利から転入してきた当初と比べて馬体がひと回り成長し、順調に乗り込めるようになって雰囲気が良くなっています。今回は2本の追い切りを重ねて調整も万全で、すでに中央で経験している1700メートル戦でどんなパフォーマンスを見せてくれるか楽しみです。
○3 シュンコッチャン(牡4、佐藤茂厩舎)も冬休みを挟んで3連勝中で、前走のB1級四組(1400メートル)は元A1級のノーウェイと終始競り合いながらも4コーナーを先頭で回って押し切ってしまう快勝劇でした。ウインコマチとは昨年12月上旬のC2級一組で対戦してゴール前叩き合ってクビ差競り負けていますが、着差からそれほど明確な力量差はありません。こちらも2本の追い切りを重ねて順調な調整を積んできており、勝負どころから早めに先頭へ抜け出して後続を引き離しながら4コーナーに突入することができれば、ウインコマチの猛追も抑え込めるかもしれません。
上位2頭の好調勢に待ったを掛けたいのは▲5 デルマセイレーン(牝5、加藤和義厩舎)です。開幕戦はA2級二組(1700メートル)へクラスアップしていましたが、逃げたロジローズの2番手をキープして3着に踏ん張りました。1700メートルに距離が延びても崩れなかったのは収穫で、昨年連絡みしていたB1級にクラスが下がるなら期待が高まります。追い切りの動きも引き続き活発で、シュンコッチャンを抑えて先手を主張することができれば、際どい勝負に持ち込めそうです。
先手争いが激しくなるなら△6 クリノヒビキ(セン9、井樋一也厩舎)に出番が回ってきそうです。前が止まらない展開となった開幕戦のA2級二組は、直線追い上げたものの5着と掲示板が一杯でしたが、B1級にクラスが下がればそれほど追走には手こずらないだけに、変わり身があっても不思議ではありません。
開幕戦のB2級二組(1500メートル)を逃げ切っている△2 エイトマイル(牡8、井樋一也厩舎)も春先から好調です。1700メートル戦はこれまで4戦して馬券絡みはありませんが、マイペースで逃げれば強さを発揮するタイプだけに、先手争いを制すことができるかが激走の鍵を握ります。
(文/中部地方競馬記者クラブ)