金沢
2024年10月20日
ビバロジータ、エムティパルが再度対決「ネクストスター金沢」(金沢競馬)
今週の金沢競馬は日、月、火曜日の3日間連続開催になります。20日(日)のメインカードは最終第10レースで争われる「第2回ネクストスター金沢」(2歳金沢出走実績馬、金沢競馬場1400メートル)です。
昨年新設された2歳重賞級認定競走で、1着賞金は1000万円とこの時期の2歳戦としては破格の高額賞金を巡って、北海道デビューの2頭の快速牝馬が金沢で覇を競います。
◎7 ビバロジータ(牝、加藤和義厩舎)は転入初戦で今回のトライアル戦にあたる石川テレビ杯(1400メートル)で後続を3馬身引き離す逃げ切り勝ちを飾ると、続く2戦目の2歳2組(1400メートル)でも2着以下を4馬身離して金沢デビュー馬相手にスピードの違いを見せつけました。その後はグランダム・ジャパンの金沢シンデレラカップ(1500メートル)を自重し、ここ目標に1カ月ほど乗り込まれて鍛え直されています。本追い切りでは手綱を持ったままの馬なりで併走したB2級古馬を半馬身差抑え込む絶好の動きを披露しました。課題はゲート内での落ち着きですが、これまでと同様に多少の出遅れなら二の脚の速さで1コーナーまでには先手は奪えそうで、昨年ダヴァンティが叩き出した1分28秒9の勝ち時計を上回れるかが注目されます。
○2 エムティパル(牝、佐藤茂厩舎)は転入初戦の石川テレビ杯で、逃げたビバロジータに3馬身離された2着でしたが、2戦目の2歳1組では先に直線抜け出したショウガマッタナシをゴール手前できっちり捕らえて金沢でも白星を飾りました。1500メートルに距離が延びても1分34秒7の勝ち時計をマークしたのは優秀で、なによりも北海道では逃げる競馬しか経験がなかったのに好位3番手に控えても崩れずに勝てたことは大きな収穫でした。ここに向けては同僚のフェルナンダと併せて追い切られましたが、僚馬に前へ出られるもムキになって抜かし返そうとはせずに終始自分のペースを守って駆けており、金沢入りしてからは我慢が利くようになっています。ビバロジータを楽に逃がさないと他馬が激しく絡んでいく展開になるなら、好位追走から直線抜け出すチャンスがありそうです。
▲10 ショウガマッタナシ(牝、高橋俊之厩舎)は石川テレビ杯で北海道から転入してきた上位2頭の3着に敗れてから勝ち切れないレースが続いていますが、新馬戦からJRA認定勝ちまで4連勝を飾った好素材です。前走の2歳1組戦ではゴール前でエムティパルに捕まってしまいましたが、逃げたエムザックドリームを競り落として4コーナーを先頭で回った時には、そのまま押し切ってしまうかの勢いでした。地元デビュー組の意地にかけても一矢報いたいところです。
△1 エムザックドリーム(牝、中川雅之厩舎)は前走の2歳1組戦で終始マークされながら逃げる格好になってしまい4着でしたが、1400メートルに距離が戻れば、ショウガマッタナシを抑えて逃げ切った準重賞・くろゆり賞の再現が狙えそう。ビバロジータとは初対決となりますが、最内枠から先手を主張できれば前残りが図れるかもしれません。
△8 ダンナイ(牡、野田幸雄厩舎)は準重賞・くろゆり賞で4着に敗れましたが、その後の2歳1組(1400メートル)では4コーナーひとまくりで快勝し、リズムを取り戻しています。引き続き追い切り気配も目立っており、前崩れの展開になれば決め手の良さで浮上してきそうです。
(文/中部地方競馬記者クラブ)