金沢
2025年04月13日
叩かれ前進オヌシナニモノ「金沢スプリングカップ」(金沢競馬)
金沢競馬は今週も日、火曜日の開催になります。13日(日)のメインカードは第10レースで争われる「第35回金沢スプリングカップ」(金沢競馬場1500メートル)です。今年金沢で最初の古馬オープン重賞で、23年のこのレースを勝っているオヌシナニモノが注目を集めます。
◎4 オヌシナニモノ(牡8、佐藤茂厩舎)は2年連続でシーズン初戦勝ちを飾っている実績から、開幕週のA1級一組(1500メートル)から1番人気に推されましたが、差し馬に捕まってしまい3着。逃げたハクサンパイオニアとスタートから競り合う格好になり、直線で後続を引き離す余力は残っていませんでした。その後はここ目標に追い切りを重ねており、3コーナーからの加速力は好調時を彷彿させます。休み明けをたたかれたことで馬体重も絞れてきそうで、なんとか早めに先頭へ抜け出したいところ。
○1 ハクサンパイオニア(牡5、加藤和義厩舎)は同じA1級一組で6着に敗れましたが、スタートから先手を奪ってペースを握り、オヌシナニモノを苦しめました。こちらもその後はここ目標に乗り込まれており、追い切り序盤の行きっぷりは良くなっています。ベストはこれまで3勝している1400メートルで、1500メートルはやや長い気もしますが、昨年末の金沢ファンセレクトカップ2024(1500メートル)でも果敢に逃げて2着争いを演じました。最内枠に入った今回もハナを譲らずに4コーナーを先頭で回ることができれば、際どい勝負に持ち込めそうです。
▲2 マイネルシスネロス(牡8、高橋優子厩舎)はトライアルの準重賞・スプリング特別(1500メートル)で、スタートで後方に置かれる厳しい展開になりましたが、直線に入ると馬群を割って3着まで伸びてきました。昨年末に行われた金沢ファンセレクトカップ2024のレース中に鼻出血を発症(競走中止)して休養を余儀なくされましたが、今季初戦を見る限りでは影響は感じられません。まだA1級で連対を続けていた転入当初のキレのある動きには戻っていませんが、冬休み明けをたたかれて追い切り気配は上向いています。オヌシナニモノが逃げるハクサンパイオニアをかわすのに手こずり、直線の追い比べ勝負になるならゴール前突き抜けるチャンスがあるでしょう。
△5 ショウガフクキタル(牝4、高橋俊之厩舎)は開幕週のA1級一組で8着、続くスプリング特別は4着と今季まだ馬券に絡めていませんが、冬休み明け3走目で今回の重賞へ挑むのは予定通り。追い切りでは折り合いがつくようになってきており、オヌシナニモノとハクサンパイオニアが激しく先手を競り合って前崩れの展開になるなら、マイネルシスネロスとともに直線浮上してきそうです。
△3 クールドレーヌ(牝6、高橋俊之厩舎)は冬休み明け初戦のスプリング特別でマイネルシスネロスとショウガフクキタルに続く5着でしたが、初の牡馬一線級相手でも入着を外さなかったのは評価できます。冬休み明けをたたかれたことで昨シーズン終盤に3連勝した活気が戻ってくれば、重賞初挑戦でも見せ場が作れるかもしれません。
(文/中部地方競馬記者クラブ)