金沢
2025年09月07日
リトルサムシングをめぐる争い「サラブレッド大賞典」(金沢競馬)
8月7日の記録的豪雨の影響で休催していた金沢競馬が、1カ月ぶりにようやく再開されます。
今週は日、月曜日の連続開催で、9月7日(日)に行われる初日のメインカードは第12レースで争われる「第60回サラブレッド大賞典」(3歳、金沢競馬場2000メートル)です。トライアル戦の百万石かがやきナイター賞(1700メートル)を圧逃したリトルサムシングが転入4戦目で金沢3歳勢の頂点に立てるのか注目されます。
◎8 リトルサムシング(牡、加藤和義厩舎)は前走の百万石かがやきナイター賞で、先手争いを制してペースを握ると、3コーナーから徐々に後続を引き離して直線を独走し、手綱を抑えたままでも2着以下に7馬身差つける圧逃劇を演じました。中央でも1500メートルまでの経験しかなかったことから初の1700メートル戦はどうかと不安もありましたが、3コーナーからペースアップしても直線でさらに後続を突き放した勝ちっぷりから、2000メートルに距離が延びてもこなせそう。休催中は小松トレーニングセンターへ避難を余儀なくされましたが、前走以上の追い切り時計で動いていることから浸水の影響はなさそうで、賞金別定戦で最も重い58キロを背負ってもポテンシャルの違いを見せてくれそうです。
○10 ビバロジータ(牝、加藤和義厩舎)は発馬に課題があって、3歳牝馬重賞の加賀友禅賞(1400メートル)では3着、前走の百万石かがやきナイター賞では4着と追い上げが届かないレースが続いています。しかし3走前に制した石川優駿と同じ2000メートルが舞台なら見直しができます。こちらも休催中は小松トレーニングセンターへ避難していましたが、8月19日に帰厩して翌週には追い切り時計を出すほどの順調ぶりで、長めを追い切られながらもスムーズな動きを見せています。リトルサムシングが後続を大きく引き離して逃げる展開になれば、長く使える末脚を発揮して混戦の次位争いから抜け出す場面があります。
▲2 ショウガマッタナシ(牝、高橋俊之厩舎)は、2走前の加賀友禅賞でビバロジータらの猛追をしのいで重賞3勝目を飾ったことから、前走の百万石かがやきナイター賞でも2番人気に推されましたが、リトルサムシングがペースアップした3コーナーからついていけず8着に敗れました。4月のノトキリシマ賞から重賞続きで連戦の疲れが心配されていたことから、今回の休催はいい夏休みになったようです。馬場使用が再開されてからは休まずに乗り込まれており、2週続けて追い切り時計を出すほどまで回復。絶妙なペース配分で直線一旦は先頭に立った石川優駿の再現ができれば、再び際どい勝負に持ち込めそうです。
△12 ゴールドパース(牝、佐藤茂厩舎)は2走前の加賀友禅賞では勝ったショウガマッタナシのクビ差2着、前走の百万石かがやきナイター賞では直線内から脚を伸ばして2着争いに加わっての3着と惜しいレースが続いています。軽めの調整が続いていましたが、レース間隔が空いたことで中間には2本の追い切りを消化して乗り込まれています。ビバロジータと直線たたき合って浮上してくるシーンは十分に考えられます。
△3 タルバン(牡、加藤和宏厩舎)は前走の百万石かがやきナイター賞で5着に敗れましたが、3コーナーでは逃げたリトルサムシングに並びかけようとして見せ場はありました。先団を前に見ながら3着まで詰め寄った石川優駿の再現ができれば上位争いに加わってきそうです。
おすすめの買い目
馬単(マルチ)
8⇔10・2・12・3(8点)
3連単(フォーメーション)
8→10・2・12・3→10・2・12・3
10・2・12・3→8→10・2・12・3(24点)
(文/中部地方競馬記者クラブ)