斎藤修の重賞ピックアップ

【9/10笠松・西日本ダービー】3歳初タイトル狙うイチライジン

 兵庫3歳のタイトルには手が届いていないものの、イチライジンに期待する。大晦日の園田ジュニアカップを7馬身差で圧勝し、明けて3歳になっても2連勝。しかし期待された菊水賞では4着、兵庫ダービーも1、2着の争いからは離されての3着だった。園田オータムトロフィー・トライアルのクリスタル賞でも4着に負けたことから本番には出走せず、こちらに矛先を向けてきた。各地から重賞勝ち馬が参戦してきたが、ここを勝ち切るだけの能力はあると見る。
 佐賀のミスカゴシマは、初の古馬重賞となった吉野ヶ里記念での差し切りは見事だった。ただ、負けないだろうと思われた同世代同士の対戦で、2000メートルの九州ダービー栄城賞3着、ロータスクラウン賞でも3着だったということでは、距離の不安がある。展開にも左右されるだろうし、初めて手綱をとる山口勲騎手が笠松の1900メートルをどう乗り切るか。
 金沢のフジヤマブシは、東海と金沢の世代チャンピオンと思われたニュータウンガール、ハクサンアマゾネスをMRO金賞でまとめて負かして見せた。ただ2頭の一騎打ちになったかと思えたところ、4コーナー9番手から豪快に差し切った。いわば漁夫の利的な勝利。今回はアウェーの舞台で真価が問われるところ。
 湾岸スターカップで復活を果たしたインザフューチャー、佐賀の二冠で上位を争ったエアーポケットなど、楽しみなメンバーが揃った。
 ◎12イチライジン
 ○7ミスカゴシマ
 ▲8フジヤマブシ
 △9インザフューチャー
 △3エアーポケット
 
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NAR『ウェブハロン』、『優駿』、週刊『競馬ブック』、『競馬総合チャンネル』などで地方競馬を中心に記事を執筆。グリーンチャンネル『地・中・海ケイバモード』『地方競馬中継』解説。ドバイ・香港・シンガポール・アメリカなどの競馬にも足を運ぶ。1964年生まれ。
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