斎藤修の重賞ピックアップ

【9/8園田オータムトロフィー】強敵相手の経験でバウチェイサー

 今年2月のデビューから目下5連勝中のエコロクラージュが重賞初挑戦となって、春の既存勢力との能力比較がカギとなりそう。
 ここは兵庫ダービー馬バウチェイサーにあらためて期待する。兵庫チャンピオンシップJpnIIでは10着に沈んだものの、中央馬相手に果敢にハナを切った。その厳しいペースに比べれば、兵庫ダービーで逃げたニネンビーグミの2番手追走は相当に楽なペースだったはずで、4コーナーから満を持して追い出されると、後続を寄せ付けずの完勝となった。ジャパンダートダービーJpnIでもさらに強力な相手とのレースを経験し、今回は地元に戻っての一戦。暑い時期の遠征の反動さえなければ、さらにパワーアップした走りを見せてくれるはずだ。
 エコロクラージュの前走クリスタル賞は、はじめての中距離1700メートル戦。4コーナー手前で先行勢を射程圏にとらえると、直線は前が壁になりかけたところを間を割って抜けてきた。その勝ちタイム1分53秒8は、同じ良馬場で行われた今年の菊水賞の勝ちタイムより1秒6遅いタイム。一気の相手強化でどうだろう。ここも勝って6連勝なら本物といえそう。
 アンサンは、菊水賞、兵庫ダービーともに11着と重賞戦線では結果を残せなかったが、その後は自己条件で4戦してすべて3着以内。特に前走古馬B2特別でクビ差2着は評価できる。
 ウインドケーヴは、クリスタル賞でエコロクラージュに3/4馬身差で2着に食い下がった。ここまで11戦して2勝、2着6回と勝ちきれないながらも常に上位争いはしている。3月の兵庫ユースカップでもバウチェイサーの2着があり、ここでも能力的に見劣ることはない。
 クリスタル賞で3着だったシュルヴィーヴルも今回が重賞初挑戦。中央未勝利から今年転入、ここまで姫路・園田では8戦してすべて3着以内、しかも勝ち馬との差は0秒4差以内と、相手にかかわらず好走している。
 ホクザンゴールドは、重賞ではここまで名古屋遠征も含めて5着が最高という成績だが、前走古馬C1特別で2着に4馬身差をつける圧勝。力をつけた可能性はある。
 ◎9バウチェイサー
 ○1エコロクラージュ
 ▲3アンサン
 △2ウインドケーヴ
 △4シュルヴィーヴル
 △10ホクザンゴールド
 
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NAR『ウェブハロン』、『優駿』、週刊『競馬ブック』、『競馬総合チャンネル』などで地方競馬を中心に記事を執筆。グリーンチャンネル『地・中・海ケイバモード』『地方競馬中継』解説。ドバイ・香港・シンガポール・アメリカなどの競馬にも足を運ぶ。1964年生まれ。
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