金沢
2024年09月07日
力の違い見せるソリストサンダー「金沢スプリントカップ」(金沢競馬)
金沢競馬は土、火曜日の変則開催になります。7日(土)のメインカードは第10レースで争われる重賞「第22回金沢スプリントカップ」(地方全国交流、金沢競馬場1400メートル)です。昨年は30頭を超える遠征馬の出走申し込みがありましたが、今年は施行時期が1カ月ほど早まったこともあって13頭と大幅に減少。さらに猛暑の影響で回避馬が相次いで結局遠征馬は南関東から3頭、笠松から1頭のわずか4頭。地元からは3頭が参戦しますが、7頭立てのさみしい頭数になりました。
少頭数でも人気になるのはやはり南関東からの遠征馬になります。大井から参戦の◎3 ソリストサンダー(牡9、大井・福永敏厩舎)は、武蔵野ステークスGIIIを制した中央6勝の元オープン馬で、船橋のかしわ記念JpnIで2年連続2着、盛岡のマイルチャンピオンシップ南部杯JpnIでも3着とダートグレード最高峰のJpnIでも馬券絡んでいた実績が光ります。大井へ移籍したのは昨年9月で、今回は昨年11月のマイルグランプリ(大井1600メートル)で4着以来となる約10カ月ぶりの実戦がポイントになります。長期休み明けでも小林分場で行われた追い切りでは悪い動きは見せておらず、初めての金沢コースに戸惑わずに本来の先行スピードが発揮できれば、底力の違いでねじ伏せられそうです。
○5 ジョーパイロライト(牡8、浦和・小久保智厩舎)は浦和からの参戦で、これまで南関東の短距離戦を中心に12勝を挙げている快速馬です。オープンまでクラスが上がったことで今季は苦戦が続いており、前走の中原オープン(川崎2000メートル)で13着後に立て直しが図られました。浦和所属馬が調教する野田トレーニングセンターで7月下旬から急ピッチで乗り込まれており、3カ月ぶりの休み明けとなりますが、本来の軽快な動きに戻っています。容易な先手が見込める7頭立ての少頭数は歓迎で、ソリストサンダーが休み明けで追走に手こずるなら、まんまと逃げ切っても不思議ではありません。
南関東勢に一矢報いたいのは地元の▲2 エムティアンジェ(牝5、佐藤茂厩舎)です。今季は開幕戦以降なかなか勝ち星に恵まれませんでしたが、この重賞のトライアル戦でもある準重賞の金沢鼓門賞(1400メートル)で後続を8馬身以上引き離す圧逃劇を飾って本番へ挑んできました。昨年このレースで直線内から脚を伸ばして2着に連対しており、今回も次位争いがもつれるなら混戦から抜け出してきそうです。
前崩れの展開になるなら、浦和の△6 ブラックパンサー(牡6、浦和・小久保智厩舎)が浮上してきそうです。強烈な末脚を武器にこれまで南関東で7勝を挙げており、南関東の重賞では苦戦続きも、金沢の重賞なら決め手の違いを発揮できそうです。
笠松から参戦の△1 エイシンヌウシペツ(牝5、笠松・笹野博司厩舎)は2年連続での参戦です。昨年は5着でしたが、今年はお松の方賞(金沢1500メートル)にも遠征してきて2着に連対し、その後のサマーカップ(笠松1400メートル)で地元重賞初制覇を飾っています。力を付けているだけに引き続き警戒は必要です。
(文/中部地方競馬記者クラブ)