金沢
2024年12月01日
ハクサンアマゾネスが有終の美を飾るか「中日杯」(金沢競馬)
今週の金沢競馬は日、月、火曜日の3日間連続開催になります。12月1日(日)のメインカードは最終第11レースで争われる「第60回中日杯」(3歳以上、金沢競馬場2000メートル)です。年内いっぱいで繁殖入りが決まっているハクサンアマゾネスはこれが現役最後のレースで、2年連続4回目の中日杯制覇を成し遂げ、国内重賞勝利最多記録を26回目に更新できるのか注目されます。
◎5 ハクサンアマゾネス(牝7、加藤和義厩舎)は前走園田で行われた兵庫クイーンカップ(1870メートル)に遠征し、出遅れながらも向正面で早めに動いて3コーナーで先頭に立ち、中団から追い上げてきたスマイルミーシャを2馬身半差寄せ付けず直線押し切って、夏の兵庫サマークイーン賞に続き秋の兵庫クイーンカップも連覇しました。25回目の重賞勝利で、ばんえい競馬のオレノココロが持つ国内重賞勝利最多記録に並び、今回の中日杯を勝てば新記録樹立となります。園田遠征後はここ目標に毎週のように追い切りを重ねており、引退レースになりますが、万全の仕上がりを見せています。初対決となる顔触れもいますが、これまで通り底力の違いでねじ伏せて有終の美を飾りたいところです。
○9 ナミダノキス(牡3、金田一昌厩舎)は初めて古馬との対戦となった前走のA2級一組(1700メートル)も勝って、中央未勝利から金沢入りして無傷の6連勝中と底知れぬ強さを見せています。追えば追うほど伸びてくる末脚は脅威で、約4カ月ぶりの休み明けでも2着以下を8馬身以上置き去りにしたサラブレッド大賞典(2000メートル)の勝ちっぷりから距離は延びた方が良さそうです。追い切りでは離れて前を走る併走馬を直線入口で一気にとらえて先着しており、走るごとにパワーアップしている印象があります。ハクサンアマゾネスとは最初で最後の対戦となりますが、決め手の違いで捕らえることができれば、全国区進出へ大きな自信となります。
▲12 テトラルキア(セン9、金田一昌厩舎)は前走のA1級一組(1700メートル)で3着に敗れて4連勝こそ逃しましたが、出遅れながらも馬群を割って2着争いまで持ち込めたのは底力がある証拠です。年齢を考慮して今回は乗り込み中心の調整ですが、昨年の中日杯でも直線叩き合って2着に浮上してきたレース内容から今年も次位争いに加わってきそうです。
△8 ダイヤモンドライン(牝4、佐藤茂厩舎)は前走のA1級一組で直線外から伸びて2着とテトラルキアに先着しています。6月の百万石賞(2100メートル)でも直線外から伸びて2着と先着しており、今回もハクサンアマゾネスが後続を大きく引き離して逃げる展開になるなら、混戦の次位争いから抜け出してきそうです。
△11 ヴァケーション(牡7、金田一昌厩舎)は岩手オープンからの移籍馬で、転入初戦は久々の1400メートル戦でしたが、直線3着まで伸びてきました。約4カ月ぶりの休み明けを叩かれて追い切り気配も上向いており、水沢で重賞勝ちもある2000メートル戦なら変わり身があるかもしれません。
(文/中部地方競馬記者クラブ)