金沢
2025年09月30日
末脚自慢のカズタンジャーDG2連勝なるか「白山大賞典」(金沢競馬)
金沢競馬で唯一のダートグレード「第45回白山大賞典JpnIII」(金沢競馬場2100メートル)が、30日(火)のメイン第10レースで行われます。今年はJRAから5頭、岩手、名古屋、高知から各1頭、地元金沢から4頭がエントリーしてフルゲート12頭で争われます。JRA馬は個性派ぞろいの上に、ダートグレード初制覇に燃える高知のシンメデージーの参戦もあって例年以上に白熱した争いが期待できそうです。
まず人気になりそうなのは◎12 カズタンジャー(牡4、JRA・新谷功一厩舎)です。5月に東京ダート2100メートルで2連勝を飾ってオープン入りし、2走前のスレイプニルステークス(東京2100メートル)では差し脚届かずの2着に敗れましたが、前走のマーキュリーカップJpnIII(盛岡2000メートル)では後方追走から直線一気に追い上げて重賞初制覇を飾りました。連戦続きだったためレース間隔を空けましたが、今月に入ってからは併せ馬で追い切りを重ねて余裕のある動きを見せています。久々となる右回りと初めての小回りコースへの対応が課題となりますが、当レースを3度制している川田将雅騎手の導きで今回も自慢の豪脚を発揮できればダートグレード連勝が狙えそうです。
○11 シンメデージー(牡4、高知・打越勇児厩舎)は佐賀記念JpnIII、名古屋グランプリJpnIIともに2着とダートグレードで惜しいレースが続いています。前走の帝王賞JpnI(大井2000メートル)では9着と奮いませんでしたが、西日本3歳優駿で圧勝劇を飾った金沢コースなら巻き返しが期待できそうです。夏場は放牧先で過ごし、高知へ戻ってからは2本の追い切りを消化して素軽い動きを披露しています。手綱を握る吉原寛人騎手も白山大賞典JpnIIIはまだ勝っておらず、人馬ともに悲願の制覇へ向けて力が入ります。
中9日で挑んできた▲1 ジャスパーロブスト(セン4、JRA・森秀行厩舎)も不気味です。デビューから11戦して連対を外したのは1度だけの快速馬で、前走20日の中山ダート1800メートルのオープン特別でも逃げて2着に粘り込んでいます。最内枠に入ったのは歓迎で、先手を主張してマイペースの逃げに持ち込めばまんまと押し切りもありそうです。
△9 ピュアキアン(牡4、JRA・竹内正洋厩舎)も逃げるとしぶといタイプです。前走のマリーンステークス(函館ダート1700メートル)では3コーナー手前で後続に捕まりながらも直線内から盛り返し、そのまま押し切ったレース内容には驚かされました。2100メートル経験も多く、砂を被らずに走れれば際どい勝負に持ち込めそうです。
△2 ディープリボーン(牡5、JRA・四位洋文厩舎)は前走のマーキュリーカップJpnIIIで直線カズタンジャーにかわされて3着に敗れましたが、2番手を追走して見せ場はありました。先手争いが激しくなり前崩れの展開になるなら、直線抜け出しが図れそうです。
(文/中部地方競馬記者クラブ)